2013年 09月 19日

9月17日京都府への声明提出のご報告

9月17日(月)11:30から45分間、緊急共同声明呼びかけ人3名で京都府へ声明を提出しました。対応したのは京都府総務部総務調整課の林田薫参事、塩見豊寿総務部長付副課長の2名です。

冒頭、声明文全文と、賛同者氏名・メッセージの一部を読み上げました。私たちが反対する理由と思いを一つ一つ丁寧に指摘しました。

つづいて、呼びかけ人の君島東彦さん(立命館大学教授)が以下の見解を述べました。

■米国のグローバルな軍事戦略の一環として、青森・車力、経ヶ岬、さらにはフィリピンなどレーダー網をはりめぐらす計画がある。京都府が経ヶ岬に米軍基地を受入れるということは、中国や朝鮮民主主義人民共和国(以下、「北朝鮮」)を敵視する米国軍事戦略に加担することを意味する。これは「日本の安全保障のため」になるのだろうか。そうはならない。あくまで米国の安全保障政策である。また、中国や「北朝鮮」からすれば、経ヶ岬のXバンドレーダーは破壊行為の対象となる。日本及び京都府の安全保障につながらない。京都府はそれでよいのか。

■自治体外交権という概念がある。地方自治体は、中央政府とともに、住民の命・安全を守るための責任と権限を持っている。かつては外交・国際関係は国家の専管事項と考えられていたが、その考え方は古すぎるし、それでは住民の安全を守れない。ヨーロッパ、北米の地方自治体は、安全保障の問題で、中央政府に対抗してきた豊かな経験を持っている。日本の憲法学でも、自治体は一定の外交権限を持っているという有力な考え方がある。自治体が独自の判断をしている例として、「非核神戸方式」がある。京都府知事、京都府は、リーダーシップを発揮して、住民の命・安全を疎かにする国の政策に対抗してほしい。

■米軍の基地建設計画を変更することはできない、と考えがちである。しかし、米軍は、住民の反対の声が大きいところには行けないはずだ。米国内等では反対運動が起こり、基地建設や軍事訓練をとりやめてきた事例もある。「いやだ」という自治体、市民の強い意思があれば、米軍の方針を変えることができる。府の明確な意思表示こそが大切である。

つづいて、同じく呼びかけ人の秋林こずえさん(立命館大学准教授)が以下の点を指摘しました。

■沖縄や世界各国の米軍基地をめぐる市民運動の研究を行なってきた立場からすれば、米軍基地は安全をむしろ阻害し、保障しない存在である。駐留外国軍によって地域の安全が脅かされる実態があり、日本国内では沖縄に顕著である。

■緊急声明での反対理由「第4」で述べたように、米軍人・軍属による事件・事故・犯罪が発生するが、日米地位協定によって、訴追等が免れてきた事例が多い。米軍人・軍属による犯罪への対応に慣れていない自治体では、事件・事故を「証拠不十分」とし、十分な捜査すらできないことも多い。防衛省は「日米地位協定により処罰が疎かになったり、犯罪を犯した米軍が訴追や裁判等から守られているといった事実はありません」と京丹後市、京都府へ説明しているが、明らかに虚偽の説明である。この説明に基づき、京都府が基地受け入れを容認するのは、市民に対し誠実ではない。防衛省は「日米地位協定の運用改善を図る」と主張しているだろうが、「運用の改善」とは非常にあいまいなものでしかない。

■京都府が判断するにあたって、積極的に情報公開を求めていくことが重要である。たとえば、沖縄県は専門の基地対策課を設置し、防衛省の説明にのみ頼るのではなく、自主的に、県の責任において、米軍の活動の詳細(人員数、任務・活動の内容、ローテーションのあり方など)を調査し、住民に公表してきた。防衛省に頼ってしまえば、本当は機密でない情報さえも「機密である」とされ、公開されないことがある。府独自の情報収集・調査を行ない、住民に情報を開示しなければ、米軍基地受入れの判断はできないはずである。


これらに対する京都府の応答は次の通り。

□緊急共同声明は、量的にはこれまでよりも多いものである(255名・団体の賛同及びメッセージ)。また、これまでの議論を整理されただけでなく、これまで気付かなかった点が盛り込まれており、主旨、ご意見を上に上げさせていただきたい。
□今日開会の京都府議会の質疑のなかで、知事は自身の考え方を提示する予定となっている。台風対応などでさらに時間的制約が多いが、知事の時間を見つけ、今日のやり取りを伝えたい。
□基地建設計画が明らかになった当初、知事からは「あせるな」と言われてきた。
□「自治体外交権」という議論はこれまでなされてこなかった。
□基地建設の予定については、私たちは防衛省に尋ねるしかない。そして防衛省は「米国政府に確認する」と述べる。人員の内訳、ローテーションの詳細などは、防衛省に尋ねることしかできなかった。
□防衛省からは日米合意(2月22日)の前には何の事前連絡もなかった。京丹後市に連絡が入ったのは2月26日であった。報道が先行し、直接の府への説明はその後であった。今回の滋賀県高島市でのオスプレイ訓練についても同様のようである。

これに対し、呼びかけ人側より、計画反対の立場から、以下の追加コメントを行ないました。

■京都府にとっては、国から、日米合意前に何の連絡・説明もない、虚偽の説明も受けている、十分な情報公開もなされない。これは自治体がばかにされていると考えてよい。京都府は、しっかりと怒り、自主的なリーダーシップ、イニシアチブを取って頂きたい。

■自治体としてのリーダーシップ、イニシアチブを発揮するためにも、幅広く京都府内の研究者の知見や市民の知見をぜひ活かして欲しい。また、京都府内で説明会等を開くことも改めて検討すべきだ。

以上です。

京都府担当者は、勉強不足・情報不足なまま、これまで受け入れにむけた手続き・調整を進めてきたのだと感じました。あまりにもずさんです。

これだけ後半な研究者と市民からの賛同を得た声明文、そしてメッセージを、京都府がどのように受け止めるのか、注視し、今後もさまざまな取り組みを進めたいと思います。
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by mamorekyogamisaki | 2013-09-19 12:46 | 声明


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