経ヶ岬での米軍基地建設計画の中止・撤回を求める緊急共同声明

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2014年 06月 26日

京都府への抗議文「私たちは、他者への感受性を豊かに持ち続け、共に生きる社会をつくりたい」(5月26日)

ご報告が大変遅くなりましたが、5月26日に京都府への緊急抗議申し入れを行ないました。当日の呼びかけにもかかわらず、30名ほどの研究者、市民が集まり、またマスメディアも多数取材に来られるなか、京都府への申し入れと協議を行ないました。

抗議に参加された方々は、京都府に対して、「京都府知事が協力表明にあたって国に提示した受入条件はすでに無視されている。これほどばかにされているのに、なにをしているのだ」、「条件が守られない場合、計画撤回を辞さないと府知事は言ってきた。いまこそ、計画撤回を求めなければいけないのではないか」、「工事着工にあたっては、事前の情報提供を府は求めてきたという。国が、建設工事着工の前日午後に連絡したことに対して[それも3日前の京都新聞によるスクープによる後追い対応のような形で]、京都府知事は国に抗議をしないのか」といった意見が出されていました。京都府は、知事に伝え、対応を早急に検討するとの回答でした。

しかし、5月27日、建設工事着工が強行されるなか、京都府から回答があり、「府として抗議はしない、遺憾の意も表明しない」ということでした。非常に情けない、おかしい対応です。米軍と国に対してものが言えない京都府の姿勢が、今回もはっきりしました。このような姿勢を取りながら、山田知事は「府民の安全と安心が第一」と言うのですから、茶番のような政治にしかみえません。そして、米軍基地予定地周辺の住民の方々をばかにする政治であるともいわざるをえません。

5月27日から、月曜日〜土曜日まで、毎日、工事は行なわれています。田畑であった土地は、大型の機材でえぐりとられ、以前の風景を思い出せないものとなり、基地の姿へと刻々とかわっています。悔しい気持ちでいっぱいです。この動きをチェックし、止められる方法を、これからもみなさんと探していきたいと思います。

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以下、5月26日に提出した抗議文です。

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2014年5月26日

京都府知事 山田啓二 様

           京都府京丹後市での米軍基地建設計画の撤回を求める抗議文

 『京都新聞』(2014年5月24日付)によれば、在日米陸軍司令部広報室が5月2日に工事業者を決定、同月14日には着工を許可する書類を業者に交付し、今週中にも工事は着工される見込みであると報じられています。また、防衛省現地連絡所は「本日(2014年5月26日)、京丹後市に対し、明日(5月27日)の工事着工を正式に通知した」と説明しています。
 これが事実だとすれば、市民の反対の声を押し切り、市民から出されている疑問と要求に誠実に応えることのない暴挙です。私たちは、強い怒りとともに、京都府と国に対し抗議し、以下の理由から、あらためて計画の撤回を求めます。

1.京都府による防衛大臣に対する確認・要請事項(2014年9月10日付「米軍TPY-2レーダー配備に係る確認・要請事項」)が「誠実に遵守」されていないこと
 

 昨年9月10日に、京都府は約10項目の確認・要請事項を防衛大臣宛に伝えています。この文書は多くの点で不足や問題はありますが、市民の要望の一部を汲み取った重要なものです。
 しかし、まず、防衛省から書面での形に残る回答は京都府になされていないと思います。防衛省・近畿中部防衛局は、私たちに対し、「京都府からは文書での回答要請がなかったため、提出していない」と説明しました(*)。京都府は、一つ一つの確認・要請事項に関する、国と米軍が取る措置の具体的内容について、口頭ではなく、文書での回答を求めるべきです。
 また、京都府は、各要請事項について、防衛省がいかに「適切かつ確実な措置」を「誠実に遵守」しているのかを厳しく確認し、市民にその結果を公表すべきです。たとえば、「日米地位協定[…]について、住民不安の解消のため絶えざる改善に努めること」を要請していますが、その結果はどうなっているのでしょうか。そして、「措置」が「適切」か否かは、米軍基地建設計画と運用計画の詳細を、京都府が入手しない限りで判断し、評価できないはずです。京都府はそれらを入手しているでしょうか。そして、市民に公表・説明しているでしょうか。私たちはそのようなものを持っておらず、説明も受けていません。
 よって、私たちはこう受け止めてきました。京都府は国が約束したとされる「適切な措置」が具体的に何なのかを把握できていない、また、「適切」か否かを評価できていない、そして、その結果を(入手できていな以上)市民に公表していない。よって、私たちは、「確認・要請事項」が国により守られておらず、京都府によって確認・監視されていないと考え、計画の撤回を求めます。山田知事は「確認・要請事項が守られなければ、撤回を求める」と発言していました。山田知事は、現時点での建設工事の着工も、当然、決して、認めてはいけないのです。
*防衛省への提出と申し入れ協議議事録 http://peacetango.exblog.jp/21284992/

2.国・防衛省による「説明」は、住民・市民にとって理解・了解不可能であること
 
 本年4月に京丹後市内で行なわれた防衛省による住民「説明」会では、計画の反対・撤回を求める声が多くあがっていました。防衛省及び京丹後市長の「説明」は、説明と呼ぶことがはばかれる、誠意と根拠のないものでした。住民から寄せられた質問や疑問に対して、口頭のみの、早口、あいまいな「説明」が続けられました。参加者にとってその内容を正確に聞き、理解し、記録するのは困難なものでした。一言でいえば、意味の分からない言葉を、私たちは1時間半も聞き続けた、と感じました。参加者の多くがご高齢の方々であったことも想像してみてください。また、たとえば、米軍人・軍属・関係者による事件・事故の防止については、「米軍は適切に対応する」という「説明」のみで、参加者が納得できる根拠は示されていません。
 そのため、「説明」内容を文書で提示せよと参加者が求めました。しかし、防衛省は頑なに応じようとしませんでした。参加者は「これで建設工事をはじめてしまうつもりなのか!」、「おかしい!」という声をあげ、質問の挙手がたくさん上がり続けるなか、「終了予定時間がきた」の一言で防衛省は一方的に閉会したのです。
 防衛省には、「誠実に遵守する」(山田知事発、小野寺防衛大臣宛、2013年9月10日付)姿勢をまったく感じることができません。そして、そのような防衛省に歯止めをかけない京都府も、市民の要求に対し「誠実に遵守」しているといえないのです。

3.京丹後市以外での住民説明会が行なわれていないこと
 
 私たちを含め、多くの市民グループが、何度も、京丹後市以外(たとえば京都市内)での住民説明会開催を求めてきました。また、インターネットを使わない/使えない市民への情報保障の観点などから、『きょうと府民だより』等の広報誌での情報提供を求めてきました。
 私たちは、米軍基地建設計画は、建設予定地周辺住民のみを「当事者」とするのではなく、それを越えた幅広い市民の暮らしと未来に直結する問題であると考えます。京都府の「当事者」を限定する対応は、地域を分断し、特定の住民を孤立させるものです。山田知事が「大安心・大交流」をスローガンに、府知事選に出馬していたことを思い出すとき、京都府の残酷さと卑劣さを思うのです。私たちが忘れられない一言があります。予定地周辺のある住民は、計画だけが進む切迫した日々のなかでこう仰っていました。「私たちは虫けらなのだろうか」と。この思いを、京都府は汲み取れていますか。なぜ、京都府と国は説明会開催に応じず、幅広い市民の意見を集めようともせず、その理由すら明らかにしないのですか。「私たちは虫けらなのだろうか」。
 私たちとの協議の場において、防衛省近畿中部防衛局は「京都府から要請があれば、防衛省としても説明会開催を検討していきたい」と明言しています(*)。ということは、京都府が私たちの要望を防衛省に伝えていないということです。
 あらためて、私たちは、京都府に対し、京丹後市以外での住民説明会を国や米軍に求めること、あるいは京都府独自の説明会を早急に開催することを強く求めます。
*「防衛省への提出と申し入れ協議議事録」 http://peacetango.exblog.jp/21284992/

4.山田知事による米軍基地に関する認識の誤り
 
 山田知事は、2014年1月18日、立命館大学での講演会「これからの自治のあり方」のなかで、「京都の米軍基地は、攻撃的機能を持たず、日本の防衛のためであるのでよい。レーダーには攻撃能力はない」と受け入れた根拠を数回にわたり説明しました。この考え方は客観的でなく、誤っています。第一に、米軍基地と米兵の存在自体が、周辺住民の生命・安全にとっての脅威であること(沖縄の人々が訴えている現実をみてください)。第二に、米軍は先制攻撃後、敵国から報復として発射されるミサイルへの防衛戦略の一つとしても、Xバンドレーダーを位置づけていたこと。市民の多くは、特に前者について深刻な危機感を感じ、反対の声をあげてきました。山田知事の認識は、沖縄をはじめ、基地・軍隊の傍らに住むことを強要され、さまざまな暴力を日常的に受けている人々の思いを汲むことのない暴力であると思うのです。私たちは、他者への感受性を豊かに持ち続け、共に生きる社会をつくりたい。この考えに反しているのは、山田知事であり、京都府であり、日本政府であり、そして米軍です。このことを改めて確認しておきたい。

 以上の理由から、あらためて、京都府京丹後市での米軍基地建設計画の撤回を強く求めます。

     「経ヶ岬での米軍基地建設計画の中止・撤回を求める緊急共同声明」有志一同

参考資料(防衛省の市民に対する発言内容です。必ずご確認ください)
1. 1月24日 防衛省との協議結果(1) http://peacetango.exblog.jp/21983299/
2. 1月24日 防衛省との協議結果(2) http://peacetango.exblog.jp/21983312/
3. 【宇川・峰山住民説明会文字起こし】あまりに不誠実すぎやしませんか?
 http://blog.livedoor.jp/noarmydemo/archives/38780893.html
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by mamorekyogamisaki | 2014-06-26 20:18 | 声明