経ヶ岬での米軍基地建設計画の中止・撤回を求める緊急共同声明

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2015年 08月 15日

8/5京都府回答および協議結果

7月30日付で提出した抗議文・公開質問書について、2015年8月5日に、京都府との協議を行いました。以下はその結果概要です。

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◇日時: 2015年8月4日(火)11時〜13時

◇場所: 京都府庁舎1階打ち合わせスペース

●先方: 京都府総務部総務調整課 塩見参事、高橋俊行職員
□当方: 3名

●京都府: 個別の質問への回答のまえに、まず、京都府のスタンスを改めて説明したい。米軍・経ヶ岬通信所は、私たち京都府が誘致した基地ではない。受け入れを表明したのではない。住民の「安全・安心」に係る事項(騒音、電磁波、事件・事故等)が守られるということにおいて、協力を表明した。国の責任において、これらの事項が守られるよう対応を国に要求する立場である。
 京都府は既に国に対して要望事項を出している。その後も、事項毎に履行状況を確認し、また新たな問題については国に申し上げる立場である。また、地元、京丹後市の意見もふまえる。

□当方: 京都府知事が2013年9月に行ったのは、実態として「受入表明」である。「受け入れを表明したのではない」という発言の撤回を求める。知事の受入表明によって基地は建設され、事件・事故、環境破壊、電磁波や騒音の問題など、周辺住民は実害を被り、毎日しんどい思いで暮らしている。これらの責任を京都府知事と京都府は負っている。「受け入れを表明したのではない」という発言は、責任逃れのように思える。発言の撤回を求める。

●京都府: 知事が行ったのは「協力表明」である。「受け入れ」とは誘致すること、どうぞ来て下さいと言うこと。そうではなく、「協力表明」とは、国に責任があって、それに協力をしますよ、という態度である。

■1.京丹後市網野町島津での米軍属住宅の建設計画について
(1)現在、島津での米軍属住宅の建設が予定されおり、2015年7月27日の住民説明会では、8月17日には建設工事が着工されるとの説明がなされたと聞きます。しかし、島津の住民への丁寧な説明も、合意形成も行われていません。私たちは、合意形成なき軍属住宅の建設を認めることはできません。また、責任ある対応を取ってこなかった京都府に強く抗議します。建設計画が進んでいる現状について、京都府の見解をご説明下さい。


●京都府: 3月2日に第1回目の説明会があり、7月末にも説明会が行われた。説明会には京都府職員は参加していない。出席した防衛省と京丹後市から内容を確認している。説明によれば、8月17日から基礎工事を実施する。それまでは、事前の地ならしの作業が実施されている。軍属住宅建設にあたっては、京丹後市が「国の適切・丁寧な対応」を国に求めている。いまのところ、京丹後市からは、「『国の適切・丁寧な対応』が行われていない」という意見は出ていない。もしも京丹後市からそのような意見が出てくれば、京都府は国に申し入れる。あくまで、京都府は京丹後市の意向をふまえて対応する方針である。

(2)京丹後市長は、住民が実施した意向確認調査について、「結果公表はあってはならない」、「倫理上地元合意が前提ということはあり得ないし、あってはならない」とくりかえし発言してきました。私たちは、この発言を、島津の住民の意思決定を奪うものであり、住民自治を破壊するあからさまで悪質な政治介入であると考えます。住民意向調査に関する、京都府の見解をご説明下さい。


●京都府: 市長の詳しい意図は分からない。しかし、一般的に誰かが居住するとき、「居住してほしくない」という地元の意向を聞くことはあってはならない、という主旨で述べたのではないか。また、また、島津連合区で「意向確認調査結果を公表しない」と決めたと聞く。この住民の判断を受けてなされている京丹後市の対応にまかせる。
 島津の住居はシェネガ社の軍属(警備)向けのもので、6棟68戸の計画。防衛省によれば、レイセオン社の軍属(技術者)向けの集団居住施設の建設場所も追求したいとの説明を受けている。

□当方: おかしい。国の対応は「適切・丁寧な対応」とはいえない。「適切・丁寧な対応」とは、住民の十分な情報が提供され、十分な時間をかけて住民のあいだで議論がなされ、まとめられた意見を自由に国や関係者に伝えられる、という環境が用意されているということだ。現時点では、そのどれもがなされていない。よって、建設工事は行ってはいけない、着工はありえない。

●京都府: くりかえすが、京丹後市からは「『国の適切・丁寧な対応』が行われていない」という意見は出ていない。

□当方: 建設現場の近くには、小学校があり、予定地は通学路に面していると聞いた。しかし、道路にはガードレールがなく、車の通行が大変危険である。工事車両が通ること自体が危険であるだけでなく、そこに住むことになる米軍属の居住や運転自体も危険である。この質問書でも述べていることだが、抜本的な事件・事故予防策が取られず、日米地位協定の改善も行われていないからこそ、住民は不安をおぼえる。すべての問題はつながっている。
 たとえば、住民説明会で、(1)工事の安全対策についての詳しい説明と、住民との合意形成がはかられているのか、(2)そこに住むことになる軍属とはどのような人たちで、どのような制度のもと、いかなる権限をもち、事件・事故の際にはどのような手続きが必要なのか、など、米軍属の特殊性――一般的なマンション建設とは異なるわけである――についての説明と合意形成は行われたのか、伺いたい。少なくともこの2点が行われていなければ、建設工事は認められない。今行われている工事を止めるべきである。

●京都府: 京都府は説明会に参加していない。防衛省と京丹後市に確認したい。特に、工事の安全対策については最優先で確認したい。

□当方: くりかえすが、確認できない限り、工事はありえない。既に工事は行われているのだが、少なくとも、公式の建設工事着工日8月17日までに確認すべきだ。また協議の場をもち、着工までに、その回答をもらえるか。

●京都府: 上記(1)(2)どちらも、というのは難しい。とにかく、(1)については至急確認する。ただ、防衛省と京丹後市双方との確認、調整が必要なため、いつまでに回答する、着工日までに協議の場をつくるとは約束できない。

□当方: おかしい。なぜそんなに住宅建設をいそがなければいけないのか。このままでは禍根を残す。島津の住民自治を破壊してしまう。「あなたたちの意見など聞かない、聞く必要もない」と伝えているようなものだ。また、レイセオン社用の住宅地建設も計画されているということだが、そうであれば、このようなやり方を認めてしまえば、次の場所でも同じことがくりかえされてしまう。上記(1)(2)についての確認と回答は、建設工事着工までに必ず行い、私たちに説明することを求めたい。

●京都府: 約束はできないが、(1)については最優先で確認しなければならない。工事によって住民の安全が守られないようなことはあってはいけない。

□当方: 京都府からの連絡を待つ。


■2.交通事故と事件
(1)京都府は私たちに対して、交通事故の原因が、①すべての軍人・軍属が交通安全講習を受けられていないこと(特に短期滞在の者)、②集団通勤が守られず、個人車両での通勤・移動が日常化していること、などであると説明してきました。これら2点について、改善が図られているのか、現状に対する京都府の方針をご説明下さい。


●京都府: 短期滞在者は当初多かった。しかし、防衛省によると、現在、短期滞在者は減少傾向にあり、現在は軍人・軍属合計で100名強の規模になっている。
 2015年6月の安全安心連絡会で、京都府が米軍に確認したところ、集団通勤を促しているとの回答があった。しかし、シェネガの警備員とレイセオンの技術者ともに勤務体系が非常に多く、1回の集団通勤にまとめられる人数は、10人前後しかいないとの説明もあった。
 交通安全講習については、教習所を借り上げて実施しているため、しょっちゅう開催するのは難しいのでは。だが、安全安心連絡会では、京都府は米軍人・軍属全員が受講するよう要求している。
 オルブライト司令官からは、「すべての事故を必ず警察に報告せよと伝えている。しかし、軍属=民間人すべてを管理するのは難しい」ということを聞いている。また、ケネディ大使が来京した際に、大使から「交通事故対策をやってきており、これからも大使館として支援する」旨の発言もあった。

(2)山田知事は「米軍TPY-2レーダー配備に係る確認・要請事項」(平成25年9月10日付、防衛大臣宛)において、「日米地位協定における米軍人・軍属に対する裁判権の行使に関する運用[…]等について、住民不安の解消のため絶えざる改善に努めること」を表明しています。「絶えざる改善」がなされているのか、「住民不安の解消」はなされたと考えているのか、日米地位協定の現状に対する京都府の評価をご説明下さい。


●京都府: 「絶えざる改善」を引き続き求めている。日米両政府は、2014年12月に環境に関する運用改善に合意し、その後、日米間で6〜7回の会合が続けられている。

□当方: 環境に関する運用改善は協議されているようだが、これは辺野古の埋め立てをめぐって、沖縄側を懐柔するという文脈のなかで出てきている。私たちが求めているのは、環境だけでなく、日本側の裁判権の確立と基地内立入り調査権の確立である。両方とも話し合われておらず、「改善」はなされていない。それゆえ、交通事故も多発するのである。

(3)経ヶ岬通信所で勤務する米軍人・軍属の任意保険の加入率について、ご説明下さい。


●京都府: オルブライト司令官が安全安心連絡会での説明によれば、任意保険の加入は車両運転の許可条件の1つとなっており、徹底されている。

(4)新聞報道(京都新聞2015年6月30日朝刊「性被害者切れ目ない支援へ 府拠点8月開設」)によれば、京都府は性暴力被害者の治療、カウンセリング、告訴手続きを受けられる「性被害者ワンストップ相談支援センター(仮称)」を今年8月、京都市中京区に開設するとのことです。京都府北部、なかでも京丹後市域にも、同様のセンターを開設することを求めます。


●京都府: このような要望があったことを担当課に伝えたい。京都市内では、電話対応体制をまず整備し、必要に応じて、京都府内の病院にスタッフが同行する制度となる予定。


■3.電磁波
(1)私たちはこれまで京都府に対して、電磁波調査の調査地が3ヵ所では少なすぎること、周辺住民の意向をふまえた調査地選定が必要なことを繰り返し求め、京都府は「防衛省と調整する」との回答をくり返してきました。京都府は現在の調査方法をどのように評価しているのかご説明下さい。


●京都府: 地元自治体と専門機関との確認のもと、3ヵ所の調査地となったと理解している。

(2)私たちはこれまで京都府に対して、公表された調査結果の測定値・単位が不正確であることを指摘し、より細かな測定値の公表を繰り返し求めてきました。京都府は、今年3月26日に、私たちに対して「運用後第4回計測結果」として、mW/㎠で小数点第11位までの数値を公表しました。第1回以降の他の測定結果については、「すぐにメールで送付します」との回答でしたが、4ヵ月たっても対応がなされておらず、大変遺憾です。すべての測定結果について、「運用後第4回計測結果」と同様の方法での公表を強く求めます。


●京都府: 謝らなければいけないのだが、1〜3回目の詳細な計測結果を、防衛省から頂けていない。結果があるのだから公表を求めているが、返事がない。ひきつづき、確認する。
 既存の情報公開の値は、電波防護指針で定められている数字よりも詳しいものとなっている。

□当方: 日本の電波防護指針は国際的にはゆるすぎるとの意見もある。電波防護指針は、基本的に急性症状の予防という基準で書かれており、私たちが求めているのは長期間にわたって継続的に電波をあびたことにともなう、慢性症状が出ることを見越した調査と対策である。

●京都府: Xバンド帯の電磁波の特徴は熱作用である。

□当方: それも十分な認識でない。Xバンド帯についても、非熱作用による健康影響が既に指摘されている。熱作用のような急性症状ではなく、非熱作用に伴う、長期的な症状の変化を確認するべきだ。

(3)私たちの聞き取り調査では、レーダーの運用開始以降に、頭痛や耳鳴りなどの体調悪化を訴える住民が確認されています。京都府として、長期的な健康調査を行うことを強く求めます。


●京都府: 京丹後市の副市長が、「京丹後市として、健康調査の希望者に対しては、個別に対応する」と明言している。

□当方: こちらが求めているのは、希望者への個別対応ではない。住民全体に対する健康調査、アンケート調査、聞き取り調査を、定期的に行い、時系列で健康状態の変化を把握することである。次回の協議の場で、電磁波や騒音に関する一般的な健康調査項目などの情報を提供するので、今後共に検討していきたい。

●京都府: 地元・京丹後市と協議していく。

(4)これまで、ドクターヘリ使用などに関連して、レーダーの停波が行われた事例はあるのか、ご説明下さい。


●京都府: 昨年11月以降、3回ドクターヘリが飛行し、所定の手続きに則って、レーダーは停波された。

(5)2015年7月26日、自衛隊経ヶ岬分屯基地のイベントとして、ヘリコプターの一般人試乗会が実施されました。その飛行コースは、レーダー正面の海上を往復するものでした。この際、レーダーの停波されていたのか、ご説明下さい。


●京都府: 情報がない。もしヘリコプターが飛行制限区域を飛んでいたのであれば、停波したと思われる。このイベント自体があったことも、新聞報道で知った。防衛省に確認してほしい。


■4.騒音
(1)私たちはこれまで京都府に対して、騒音調査の調査地が3ヵ所では少なすぎること、周辺住民の意向をふまえた調査地選定が必要なことを繰り返し求め、京都府は「防衛省と調整する」との回答をくり返してきました。京都府は現在の調査方法をどのように評価しているのかご説明下さい。


●京都府: 地元自治体と専門機関との確認のもと、3ヵ所の調査地となったと理解している。どうしても煩いという場所があり、要望があれば、調査箇所を増やすこともできるかもしれない。防音マフラーの設置後に、区長からは「夜、眠れるようになった」と聞いている。米軍はさらに追加対策のかさあげを行っている。特にレーダーサイトの部分については、さらなる対応を米側に求めている。

(2)上記「電磁波」で述べたのと同様に、健康調査の実施を求めます。


●京都府: マフラーの設置後、屋外の標準値を下回っている。


■5.情報公開
(1)新聞報道(京都新聞2015年6月13日朝刊「米軍レーダー協議府文書開示求める」)によれば、NPO法人「行政監視機構」は京都地裁に対し、京都府が現地関係者との協議内容を記載した公文書を非公開としたことの取り消しを求め、提訴しました。私たちはすべての公文書の開示が必要不可欠であると考えますが、京都府はなぜ非公開としているのか、ご説明下さい。


●京都府: 訴訟と関係があるため、発言は控えさせていただきたい。

□当方: 安全安心連絡会の議事録は公開されないのはなぜか。

●京都府: 京都府は議事録を公開せよと求めている。

□当方: 公開されるべきだ。また、会議自体も公開にするべきではないか。

●京都府: 京丹後市のほうにもそのような話があると聞いている。連絡会の構成員の意見もあるだろうし、会議の場所もあるだろうし、今後の議論だと思う。スムーズな(会議の)やりとりができるのであれば、よいのではないかとも思う。会の本質に支障がなければですね。我々だけでは決められないので、関係機関や住民の皆さんに確認する必要がある。


■6.その他の協議結果

□当方: あらためて申し上げるが、京都市内でも説明会を開催してほしい。

●京都府: 予定はない。基地の直接の影響があるのはレーダーの基地周辺の住民であると考える。

□当方: 京都府知事は「海の京都」を積極的に広報し、それにともなって、多くの市民が丹後を訪れるようになっている。当然、米軍基地周辺の海水浴場や観光地も訪れる。市民が米軍基地の実態を知り、理解することは必要不可欠であり、京都府はその責任を負っている。基地周辺以外の市民のなかに「私も当事者だ」と考えている人もたくさんいる。だから、京都市内での説明会を開くべきだ。

●京都府: 予定はない。
 これから米軍建設の二期工事が始まる。自衛隊工事と重なる。米軍基地建設のための2期工事の前に、事前に、安全対策のありようなど、住民向けの説明をしてほしいと、京都府は防衛省に申し上げている。工事の内容や安全対策について、1期目と同様に、事前の説明が必要だと考えている。

□当方: 2期工事前の説明会は開催するべきだ。

以上
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by mamorekyogamisaki | 2015-08-15 15:22 | 声明